寄稿漫画「金継ぎ」
- 渡屋
- 2019年10月24日
- 読了時間: 3分
更新日:2020年9月24日
2019年5月4日発行 銀高の〈それから〉アンソロジー「余花」
『金継ぎ』8p
※ここからは内容の裏話です。プライベッターや別ブログで書いていたものを移動しました。


金継ぎとはコレです。割れたり欠けたりした食器や茶器などを修繕することです。接着したあとに金などで装飾するのです。こうやってうちの祖父はお椀や湯呑が壊れると直してたのを時々思い出していたので、ネタにしてみました。写真は参考にした金継ぎ入門書の表紙です。ネットで調べた情報だけでは不安だったので、本屋でいくつか見て、一番簡単そうなのを購入しました…。金継ぎとはいいますが、作中使用しているのは「銀」です。銀を装飾に使うことも出来るんです、お椀や湯呑の意匠に合わせて使い分けることが出来るんですよ、これ…。面白いですねぇ。
作品についてですが、はじめに原稿依頼のお話が来たとき、「それから」というと隠居ものだろうかと連想したので、そのままそれっぽい話にはなってると思います。我ながらどういうシチュエーション?という感じです。簡単に言うと銀高の将来というか、高杉はどこかでひっそり暮らしていて、そこを時々訪ねる銀時という、そういうゆるい設定です。
私の中では高杉が普通の生活をする姿が思い浮かばなくて、こういう何気ない日常というものが彼の中にあるのかという疑問もあります。そういうの全て捨てての攘夷活動だったんだろうなと思ってたし、なんせ食事する姿も見せてもらってないわけで…。だから壊れた湯呑に執着するかどうかもわからないです。わからないことだらけです。これを銀時との関係に見立てることで、なんとか描けた気がします。こうして欲しかっただけです、私が。もう銀時の高杉に対する気持ちは聞いたから、今度は高杉の方から何か言ってほしい、と思ったというか。「ただ救いにいこうぜ」が言いたい事の全てだったのかもしれないですが…。態度に全て出ているのに、言葉でも聴きたいなんて欲が深いですね…。
こういうところは私の我が儘と欲望と夢が溢れます。
かっこつけた、ちょっと不機嫌を装ってるってのが高杉と二人きりになったときの銀時のイメージなんですよ。でもかっこつけたままでいたくてもつい出てしまう奇行…。その部分はとっても楽しく描けました。
5月発行ということなので、雪柳を描いたんです、好きなんです、雪柳…。あれ雪柳なんですよ、見えないと思うけど。おまけに意味全然繋げられなくてすみませんでした…。
因みに、こちらいつもの漫画作成ソフトとは違うソフトを使っています。いつもはギャリギャリと強弱がつくペンで描いているので、細い、強弱の出ないペンで描くのが慣れなくて何度も何度も描き直ししながら描き上げました。あれでもすごく時間がかかってしまいました…。あまり描いた時間と出来が比例しません…。

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