過去作振り返り「TRABANT」
- 匣十八
- 2018年12月15日
- 読了時間: 7分
更新日:2019年11月9日
※過去作振り返り、振り返りというか思い出話しというか、自分の話を自分に向けて解説してるような感じです(忘れがちなので)。
「TRABANT」2018年10月10日発行 銀高小説本
概要・・・twitterの週刊銀高(現 月刊銀高)様のお題に沿って2017年から2018年までに書いた掌編短編集。原作軸から現パロまで20本収録、プラス2年後銀高書き下し掌編一本です。twitterやブログ、pixivに上げた物をそのまま、または加筆修正しています。
村塾銀高、夜叉督(攘夷時代)、八高(3Z)、九蛟(グッズパロ)、白晋(白夜叉×万事屋晋ちゃん)、白高(テロリストカップル)、医者パロ、教師同士等。
文章を書き慣れる為にやりはじめたツイッターでのタグ参加ですが、普段だったら思いつかないようなテーマ等があってとても楽しく参加させていただきました。テーマを生かすのが難しかったです。
1. [頬] (お題「頬」) 村塾銀高
カタカナと漢字の読み難い作品を一本目にしています。こういう文は見た目から読む側にストレスを与えるような気がしてあまりやりたくないんですが、恋心を書くのは恥ずかしく、話自体に集中されると照れるので態とこうしたりします。子銀高の恋心の芽生えです。
2. [ワスレナグサ] (お題「私を忘れないで」) 村塾銀高
アレントの「わすれなぐさ」(上田敏 訳)を引用しています。詩自体の美しさも良いですけど、これを銀時と高杉にあてはめて考えたら無性に愛しくなりました。しかも子供の時。なんてことない触れ合いも忘れずに残るといいなと思います。キッスがなんてことない触れ合いとは思わないけど(笑)。
3. [ひざ枕] (お題「ひざ枕」) 村塾銀高
子銀高だけど性的なものを感じさせる内容です。松陽がいなくなってすぐ後の銀時と高杉はどうだったのか気になって何度かこういう話は書いています。子供の頃は銀時よりも高杉の方が子供らしくカーッと熱くなりやすいような気がします。それに対してちょっとだけ耳年増で大人びている銀時ってのがエロい。ひざ枕一つとってもどっちも素直にやらないし、やらせない。どういうシチュエーションだったらそうなるだろうかということを必死で考えました。
4. [手] (お題「手」) 夜叉督
攘夷時代の銀高の話なので戦場を描いており、多少ですが残酷描写があります。手と言っても色々と連想されることがありました。身近な人の手をマジマジと見る機会がないなと考えたんですが、銀高はどうなんだろうと…。よく思い出せない事に対し次は確かめようと考えるのは銀時らしかったかもしれないです。
5. [水音] (お題「水」) 夜叉督
私はどうしても、あの松陽の首を刎ねた前後のことが書きたくて仕方ないみたいです。原作でしっかり描かれていないことが不思議でもあり当然でもあるような…。あそここそ触れてはならない部分なのかもしれないです。だから興味はあるけれど、書くのが恐ろしい部分でもあります。
6. [赤] (お題「赤」) 夜叉督
「水音」の銀時視点です。きっとあの後二人は話し合う事もなく別れたんだろうなって思うんですが、それではあまりにも悲しすぎると、自分を慰める為に書いてるようなものです。
7. [ヒトリジメ] (お題「素面」) 夜叉督
無調法なもんで、こういうものの良さ(お酒の味やら、三味線やら)を描くのがとんと苦手でございます。タイトルそのまま、皆でワイワイやってるところも嫌いじゃないけど、時々独占欲が出てほしい。
8. [デート] (お題「デート」) 銀高
待ち合わせしてなくてもなんとなく出会ってしまう二人を書いてみました。時々銀魂は、こういうところがあるなと思う。そういう時は誰も邪魔しちゃいかんし、入り込まないよね。
9. [同じ夜] (お題「夜」) 銀高
「デート」とは季節が違うけど、似たような話です。同じ屋台です。寒々とした季節に人肌が恋しくなるように書きたかった。タイトルは椎名林檎さんの「同じ夜」から。
10. [涙] (お題「涙」) 八高
ちょっとリリカルが過ぎた。八高はどうも少女小説のように、センチメンタル爆発させたいような欲求が湧き出てきます。教師と生徒という関係がそうさせるのかも…。因みに、八高は転生した二人という設定で書く事が多いです。この場合は高杉は前世(銀魂世界)の記憶なしで銀八は記憶アリです。
11. [メガネ] (お題「メガネ」) 八高
銀八の眼鏡が伊達かそうじゃないかは好みによりますね。この話では眼鏡は○○です。
12. [国語準備室] (お題「坂田銀八×高杉晋助(3Z)」) 八高
これは高杉が前世の記憶アリの話です。「銀時」とついつい比べて見てしまう高杉くんです。つまり前世も体の関係があったっぽいです。周りの人と楽しそうにやってる銀八を見て、少し寂しくなる高杉が甘えるという話ですかね…。
13. [瓶詰のざわめき] (お題「初めての夜」) 八高
初ということで、やはりここはえっちな事書こうと思いました。タイトルは夢野久作作品を参考にしました。作中でも氏の作品に少し触れています。国語教師らしく、本の話くらいさせた方がいいよねと。珍しくあまり転生を意識してなくて、モダモダウダウダしてしまったかもしれないです。高杉がそういうことに興味を示していくという過程は書いてて面白かった。普段は銀時にされるなら、という完全に銀時次第の性欲なんですけどね。高杉は性的にストイックというよりは不感症気味なのではないかと思う。
14. [ジャンプ] (お題「九尾×蛟」) 九蛟
初めて書いた九蛟で不慣れです。妖怪について調べて書くというよりは、まだこの段階では狐と蛇?みたいな簡単なイメージで書いています。そこに銀時と高杉らしさをプラスしなければならないんですが…。ジャンプって無理矢理だったかもしれないです。
15. [ほとり] (お題「祈り」) 九蛟
久し振りに銀時が泳げないということを意識して書きました。そうだった、この人泳げなかったんだと思って。なんて正反対の世界が似合うんだろう、銀時と高杉。そしてそれでも一緒にいたがって欲しいなと思いました。
16. [桜襲] (お題「触って」) 九蛟
書いた季節も考慮しました。九尾と蛟を選んだのは、陸の妖怪と水の妖怪というのは本来触れ合う事がなさそうだからです。触るという行為が特別なものなんじゃないかなと思いました。普段の銀高もそうだといいです。
17. [唇譜] (お題「白夜叉×万事屋晋ちゃん(逆転設定)」) 白晋
白晋という派生カプの難しい所は、高杉なんですよ。キャラ崩壊甚だしいなと思いながら、書いてました。いつもに増してね。危険な雰囲気の銀時は好きです、だから書くのは楽しかったです。「唇譜」とは横溝正史の「悪魔の百唇譜」から取っています。下ネタなんですよ、この話。こっちはマジで唇のこと言ってるんで、下ネタじゃないですよ。
18. [眩暈屋] (お題「めまい」) 白夜叉×高杉
きっとこういう意味ではないよねと思いながら書きました。テロカップルという特殊設定な上に、創作を多く含んでいるために読み難いなと自分で思いました。白夜叉(テロリスト)である銀時は、高杉や桂よりも実は怖いのではないかと思います。この銀時は「護る」ためなら手段を選ばないかもしれません。
19. [光源] (お題「医者パロ」) 医者同士
現パロでお仕事ものは調べることが多く、その職業に従事している人でなければ分からないことが沢山あります。例えば隠語や職場の雰囲気というのはなかなか出せるものではないので、書くのは躊躇してしまいます。これもかなり大変でした。こういうのは願望というよりは、調べやすいこと優先になってしまうなと反省も。苦し紛れに転生ものにしちゃいましたけど、ちゃんと銀高になってるかどうかもわからないです、すみません…。
20. [甘い酸い苦い] (お題「バレンタイン」) 教師同士銀高
これもお仕事ものなので難しかったです。お題がイベントだったのである意味書きやすいけど、難しくもあります。私はこういうイベント事には疎いんです。だから高杉先生にもそういう所を出してもらいました。
21. [TRABANT] 2年後銀高
書き下しの掌編です。2年後の銀魂世界の銀高です。船の上で一晩は過ごしたんだと思うと色々と妄想爆発してしまいますね。咳をする高杉を、どんな気持ちで銀時は見ていたのかと思うと…。
本の装丁などに関してはこれほど大変だった本はありませんでした…。印刷の組み合わせの失敗とデザインの失敗で痛々しいですが、気に入ってる本でもあります。なんせ自分でカバーかけしたのだから…。紙を折りながら、自分が不器用だったことを思い出してました。美術も図画工作も5段階評価で3以上をとったことないです。これからは変にデザイン的にしないようにします…。

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